4月から始まった運動器検診でチェックされる項目で一番多いのが「しゃがみこみ」が出来ない生徒たちです。カカトをつけたままで、しゃがみ込むと後ろに転んでしまう児童、生徒が多いのです。

この児童、生徒たちは運動器に異常があるのではなく、単にバランスが悪いだけのことがほとんどです。

ためしに次のことを指導すると、かなりの子供たちが出来るようになります。
1、両足の間隔を広げる。出来たら徐々にせばめる。
2、つまさきを逆ハの字に広げる。出来たら、徐々に平行にする。

3、背筋を伸ばす。
4、足裏全体に体重を載せて、指で床をつかむようにする。

上記でも出来ない児童、生徒には次の方法を試してみましょう。
1、脚を「前後」に開いて、転ばないように支え、左脚を後ろに引いて、支えにします。
2、右脚は、両足でしゃがみ込むのと全く同じように、足底全体を床につけたまま、
臀部が踵につくまで、しゃがみ込みます。股関節・膝関節・足関節をしっかり屈
曲させます。猫背にならないように、腰はなるべくまっすぐにします。
3、支えにする左脚は、最初は、踵を浮かせて、かまいません。膝を床に着けます。
 (上記を、左右交互にやります)。
4、少しずつ、後ろに引く長さを短くしていきます。
 後ろに引いた足の踵も、少しずつ、浮かす高さを低くしていきます。

原因として考えられるのは、昔と生活様式が変化している。昔は畳の生活で和式トイレを使うので、日常生活でスクワットをしている。現在は洋式トイレで椅子の生活なので、しゃがみ込む動作を日常生活でほとんどしないことなどです。